透析療法の違いについて③(HDF)

 今回のテーマは透析療法の違いについて

前回透析療法の違いについて②(HF)の続きになります。
血液透析濾過(HDF)は血液透析(HD)と血液濾過(HF)を組み合わせた治療法です。

血液透析濾過(HDF)

血液透析濾過(HDF)は小分子の除去に優れたHD

中分子量の溶質除去に効果的なHFを組み合わせることで、

幅広い分子量の物質を効率的に除去する治療法です。

HDFは置換液の供給方法でバッグ式のオフラインと、

透析液を使用するオンラインに分類されます。

現在では透析装置の発展で、透析液をそのまま置換液として使用するオンラインHDFが主流となってきています。

 

メリット

HDでは除去されにくい中~大分子量の物質を除去するのに有用です。

・β2-MGを除去することで透析アミロイド症の予防効果が期待できます。

・痒みや関節痛などの症状改善が期待でき、

透析中の血圧低下を軽減し透析困難な患者さんにも有用とされています。

デメリット

・透析液流量の割合が大きくなると拡散の効率が悪くなり、

小分子量物質の除去効率が低減することがあります。

・中分子量物質の除去効率を上げると、その分アルブミンの漏出も増加します。



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