便秘症

 透析患者さんの多くは便秘に悩まされ、下剤で調節したりと苦労しています。
便秘の原因は様々でいくつもの原因が関係しています。
  水分制限、透析による除水
 水分制限によって腸内の水分が不足して硬便になり、腸管内の便の移動が阻害されます。
  食事制限
 カリウム、リンの制限による食物繊維の摂取不足。
  腸管蠕動力の低下
高齢に伴う活動量の低下や糖尿病による自律神経障害で腸管蠕動力が低下します。
  薬剤の影響

カリウム抑制剤やリン吸着薬など便秘をひき起こす可能性のある薬剤があります。


水分摂取、食物繊維などの生活習慣の改善は、
透析患者さんでは難しいため、アミティーザなどのマグネシウムを
含まない浸透圧下剤など、
便を軟化させる適切な下剤を早期から投与することが望ましいです。

 透析患者さんの便秘は生活の質を悪化させるだけでなく、
腸閉塞など致死性腸病変の原因になります。
また、がんや心疾患による死亡の原因になる
可能性もあり「たかが便秘」と考えないようにしましょう。


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