春は健診の季節













春は多くの学校や職場で健診が行われます。
健診で一番嫌なのは、採血!!痛いですよね・・・
これは皆さんが学校生活やお仕事をきちんと出来る様
学校や企業に義務付けられている検査なのです。
一般的には①~⑩の項目の検査が行われます。

①赤血球数
②ヘマトクリット
③GOT
④GPT
⑤γ-GTP
➅HDLコレステロール
⑦LDLコレステロール
⑧中性脂肪
⑨血糖
⑩HbA1c

①~②は主に貧血や多血症一過性の出血などないか・・・
  ※赤血球(RBC) 赤血球は肺で取り入れた酸素を全身に運び、
不要となった二酸化炭素を回収して肺へ送る役目を担っています。
赤血球の数が多すぎれば多血症、少なすぎれば貧血が疑われます。
  ※ヘマトクリット(Ht) 血液全体に占める赤血球の割合をヘマトクリットといいます。
数値が低ければ鉄欠乏性貧血などが疑われ、
高ければ多血症、脱水などが考えられます。

③~➄は肝機能は悪くないか・・・
 ※GOT(AST)とGOT(ALT) GOT(AST)は心臓、筋肉、肝臓に多く存在する酵素です。
    GPT(ALT)は肝臓に多く存在する酵素です。
    高値の場合は、急性肝炎、慢性肝炎、脂肪肝、肝臓がん、
    アルコール性肝炎などが疑われます。
 ※γ-GTP γ-GTPは、肝臓や胆道に異常があると血液中の数値が上昇します。
    数値が高い場合は、アルコール性肝障害、慢性肝炎、胆汁うっ滞 薬剤性肝障害が疑われます。

➅~⑧は動脈硬化はないか・・・
  ※HDLコレステロール 血液中のLDLコレステロールを回収し肝臓へ運びます。
     数値が低いと、脂質代謝異常、動脈硬化が疑われます。
  ※LDLコレステロール LDLコレステロールが多すぎると血管壁に蓄積して
     動脈硬化を進行させ、 心筋梗塞や脳梗塞を起こす危険性を高めます。
  ※中性脂肪(TG)(トリグリセリド) 数値が高いと動脈硬化を進行させます。
     低いと、低βリポたんぱく血症、低栄養などが疑われます。
  ※Non-HDLコレステロール Non-HDLコレステロールは、
    すべての動脈硬化を引きおこすコレステロールを表します。
    脂質代謝異常により出現するレムナント(残り物)などを 含み、
    動脈硬化のリスクを総合的に管理できる指標です。
    数値が高いと、動脈硬化、脂質代謝異常、甲状腺機能低下症、
    家族性高脂血症などが疑われます。
    低い場合は、栄養吸収障害、低βリポたんぱく血症、肝硬変などが疑われます。

⑨~⑩は糖尿病はないか・・・
  ※血糖値 糖はエネルギー源として全身に利用されます。
       数値が高い場合は、糖尿病、膵臓癌、ホルモン異常が疑われます。
  ※HbA1c HbA1cは、過去1~2ヶ月の血糖の平均的な状態を反映するため、
     糖尿病のコントロールの状態がわかります。
     空 腹時血糖が126mg/dL以上かつHbA1c 6.5%以上なら糖尿病と判断します。
     健診の結果をみて異常があった場合は、
     早めに医療機関を受診し、 健康を維持していきましょう。






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