透析とプライミングについて

今回のテーマは透析とプライミングについて 

プライミングとは? 

透析室では臨床工学技士が透析の準備をするため、

ダイアライザや回路を叩いている場面を見たことがあると思います。

透析を始める準備をプライミングといい、

ダイアライザと血液回路の洗浄、充填を行います。

ダイアライザや血液回路内に不純物や空気が入っていると、

患者さんの血管に入ってしまうため、

内部を液体で満たしてあげる必要があります。

中の液体は血液と触れるため、

生理食塩液や透析液などの等張液(浸透圧が血液と同じで溶血が起こらない液体)を使用します。


プライミングが十分でないと 

血液透析を行う際に血液はダイアライザや血液回路に触れるため、

内部に不純物や薬剤などの溶出物があると、

患者さんの血管から体内に入り免疫反応を活性化させます。

また、血管に大量の空気が入ると空気によって血管の閉塞が起こり、

空気塞栓とよばれる状態になります。

(空気の量が10mL以下であればリスクはないとされています)


血液回路には可塑剤として、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP)

トリ-2-エチルヘキシルトルメリテート(TOTM)が含まれているものがあります。

ダイアライザには充填液として滅菌水、保護剤としてグリセリン、

合成材料のビスフェノールA(BPA)親水化剤のポリビニルピロリドン(PVP)などが含まれています。


不純物や溶出物の除去











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