酢酸不耐症

 今回のテーマは酢酸不耐症について

酢酸不耐症って何?

 酢酸不耐症とは、透析液中のpH調整剤として使用される酢酸や、アルカリ化剤として添加される酢酸ナトリウムによる酢酸イオンに対して、血圧低下や不快症状などの反応を起こす状態をいいます。

 現在主に使用されている重炭酸透析液には、製剤安定のためのpH調節として少量の酢酸が添加されています。少量の酢酸は体内で代謝されて問題ありませんが、代謝能力が低下している患者さんは血中酢酸濃度が上昇して、症状を引き起こす場合があります。

 

酢酸による血圧低下

 酢酸には血管拡張作用や心機能抑制作用があります。酢酸は主に肝臓で代謝されるため、肝機能が低下している患者さんは酢酸の代謝が遅れ、血中濃度が上昇することがあります。また酢酸の一部は筋肉でも代謝されるため、高齢者や糖尿病患者さんは代謝機能の低下や筋肉量の減少によって、酢酸を十分に代謝できずに酢酸不耐症を引き起こす場合があります。

 

酢酸不耐症の患者さんに使用する透析液

カーボスター®透析剤

 カーボスター®透析剤は酢酸を一切含まず、重炭酸だけをアルカリ化剤とした透析液です。pH調整用にクエン酸が含まれています。

 

アセテートフリーバイオフィルトレーション(AFBF)、バイフィル®透析剤

 バイフィル®透析剤は透析液にアルカリ化剤を一切含まない透析液です。代わりに重炭酸ナトリウム液を補充液とする、血液透析濾過(HDF)の一種です。

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