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手根管症候群

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 長期間透析を行っている患者さんはβ2ミクログロブリンという 蛋白質の尿中への排泄が減少し、透析で除去しきれない分が体内に蓄積していきます。 このβ2ミクログロブリンがアミロイドという繊維を作り、 それが全身の骨を主体とした各種臓器に沈着します。 これを透析アミロイドーシスといいます。      手根管症候群はそのアミロイドーシスの一病態で、 アミロイドが手根管部の腱滑膜に沈着し、 その中を通る正中神経が圧迫されることにより生じます。 主に親指~中指、薬指の一部と手掌の感覚や運動に関与する正中神経が 圧迫されることで、神経の支配領域である部分に痛みや痺れをひき起こします。 痛みは夜間や透析中などの安静時に強くなることが多く、 症状が進行すると握力が低下したり、 拇指球筋という親指手掌側の付け根にある筋肉が萎縮して、 拇指対立運動(OKサイン)ができなくなったりします。    透析アミロイドーシスは透析で完全に除去できないβ2ミクログロブリンが沈着し、 沈着したアミロイド繊維は取り除けないのでβ2ミクログロブリンの蓄積を どれだけ抑制するかという予防が大切になります。 そのため透析液の清浄化や生体適合性の良い透析膜の使用、 β2ミクログロブリンの除去性能向上が重要となります。   β2ミクログロブリンを吸着するカラム(リクセル)も開発されていますが、 透析歴10年以上、手根管開放術の既住があるなどの保険適用条件があります。

11月第1週の献立表(11月1日~10月13日)

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    三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。

CL施設の様子

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 クリニック駐車場にて、現在パッションフルーツを育てています。 実がなってきたので、自然と落ちても良いように、 また鳥害対策の為ネットを取り付けました。 トレーラーハウス横のコキアもきれいに紅葉しました。

10月第4週の献立表(10月18日~10月30日)

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      三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。

10月第2週の献立表(10月4日~10月16日)

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      三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。

カルシウム

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 今回はカルシウム(Ca)についてのお話です。 Caというと思い浮かぶのは骨ですね。 Caは骨の形成に利用されますが、破骨細胞の働きで骨から血液中に 絶え間なく流出したり、血液中から骨形成に利用されたりしている流動的な存在です。    食事からのCaの吸収は活性型ビタミンDにより促進されます。 しかし腎機能低下に伴い、リンを排泄させるために 線維芽細胞増殖因子23(FGF23)が上昇し、 そのFGF23が腎臓でのビタミンD活性化を阻害するので、 腎不全の患者さんは腸管からのCa吸収量が低下します。   『慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常の診療ガイドライン』 では血清補正Ca値の管理目標は 8.4~10.0mg/dl とされています。    Caは乳製品や小魚などに多く含まれていますが、 通常の食事でCaの過剰摂取になることは一般にはありません。 透析患者さんの多くはCa含有リン吸着薬や活性型ビタミンD製剤の使用が 高Ca血症の原因となります。高Ca血症は血管石灰化を介して心血管疾患や 死亡リスクの増大につながります。    また低Ca血症の原因として、 二次性副甲状腺機能亢進症に対して投与されるCa作動薬があり、 PTHの低下から高度の血清Ca値の低下を認めることもあります。 しかし軽度で無症候性の低Ca血症は、経過観察してもよいと 考えられるようになってきています。    血清Ca値を評価する際は血清アルブミン(alb)値の影響を考慮することが重要です。 細胞外液中のCaの約50%はalbなどの蛋白質と結合しているため、 低alb血症の場合はイオン化Caが正常範囲でも血清Ca値は低い値になります。 このため次の補正式を用いることが必要になります。    血清補正Ca値(mg/dL)=血清Ca値(mg/dL)+{4-血清alb値(g/dL)}

10月第1週の献立表(9月27日~10月2日)

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    三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。

金木犀の香り

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 暑さも大分落ち着き、だんだん秋らしくなってきましたね。 クリニックの庭木には金木犀が9月中旬頃から咲き始めました。 香りからも秋の訪れを感じられます。

9月第3週の献立表(9月13日~9月25日)

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          三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。

感染症法

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 みなさんは新型コロナウイルスのニュースで 5類感染症という言葉を聞いたことはありませんか? 感染症は感染症法に基づいた分類によって分かれていて、 平成11年4月から『 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 』が 施行され、感染症対策が行われています。     感染症対策の基本は、病気の原因となる細菌、 ウイルス、原虫などの病原菌を含めた 感染源対策 、 病原体がその生息現場から人間体内に侵入してくる 感染経路対策 、 人間の免疫力を高めるなどの 感受性対策 の3対策があります。  〇 感染源対策   消毒の徹底などの生活環境の改善、 感染症患者診断時の届け出の徹底、 早期治療等感染症患者さんの医療の充実などが必要。  〇 感染経路対策   感染症に関する知識の普及を図る健康教育、 環境整備としての消毒、 手洗いなど基本的な生活習慣の確立、 空調の見直し、清掃の徹底など。  〇 感受性対策   予防接種を行う、基礎的な健康水準の向上、 健康的な生活習慣の確立が重要。   新型コロナウイルス関連肺炎でもこの3対策を基本に、 新型インフルエンザ等感染症に該当する処置を行います。