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腎臓について

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 今回は腎臓の基本的な構造についてのお話です。 成人の腎臓は重さ120~170g、 長さ10~12cmの握りこぶし大のそら豆状の臓器で、 左右後腹膜腔上方(腰の上辺りの背中側)に存在します。 腎臓は約100万個のネフロンという構造の集合体で、 ネフロンは腎小体(毛細血管の塊の糸球体とそれを包むボウマン嚢)と これに連なる尿細管、集合管からなっています。 腎臓でつくられた尿は腎盂、尿管を通って膀胱まで運ばれます。     腎臓には心臓から送り出される血液の20~25%が 流入して糸球体で濾過されます。 この濾過されたものを原尿といい、1日に約150Lもつくり出されます。 原尿は尿細管を流れる間に身体に必要な物質は再吸収されて、 最終的には原尿の1%、1.5Lが尿になります。   腎臓は尿量の調節によって体内の水分量を一定に保ち、 老廃物を排泄し、KやNaなどの電解質の濃度を調整し、 血液を弱アルカリ性に保つ調節をする重要な臓器です。 また、正常な骨を維持するためのビタミンDの活性化や 赤血球の産生を促すエリスロポエチンの分泌といった 内分泌器官の役割もあります。   腎臓のはたらきがどのくらい低下しているかは、 腎臓が1分間にどのくらいの量の血液を濾過し、尿をつくるかで推算できます。 この指標を推算糸球体濾過量(eGFR)といい、 血清クレアチニン値と年齢と性別から算出します。  eGFRは 90[mL/min/1.73㎡]以上 であれば腎機能は正常といえます。 15[mL/min/1.73㎡]未満 になると血液透析などの腎代替療法の準備が必要になります。

12月第1週の献立表(11月29日~12月11日)

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        三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。

11月第3週の献立表(11月15日~11月27日)

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      三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。

手根管症候群

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 長期間透析を行っている患者さんはβ2ミクログロブリンという 蛋白質の尿中への排泄が減少し、透析で除去しきれない分が体内に蓄積していきます。 このβ2ミクログロブリンがアミロイドという繊維を作り、 それが全身の骨を主体とした各種臓器に沈着します。 これを透析アミロイドーシスといいます。      手根管症候群はそのアミロイドーシスの一病態で、 アミロイドが手根管部の腱滑膜に沈着し、 その中を通る正中神経が圧迫されることにより生じます。 主に親指~中指、薬指の一部と手掌の感覚や運動に関与する正中神経が 圧迫されることで、神経の支配領域である部分に痛みや痺れをひき起こします。 痛みは夜間や透析中などの安静時に強くなることが多く、 症状が進行すると握力が低下したり、 拇指球筋という親指手掌側の付け根にある筋肉が萎縮して、 拇指対立運動(OKサイン)ができなくなったりします。    透析アミロイドーシスは透析で完全に除去できないβ2ミクログロブリンが沈着し、 沈着したアミロイド繊維は取り除けないのでβ2ミクログロブリンの蓄積を どれだけ抑制するかという予防が大切になります。 そのため透析液の清浄化や生体適合性の良い透析膜の使用、 β2ミクログロブリンの除去性能向上が重要となります。   β2ミクログロブリンを吸着するカラム(リクセル)も開発されていますが、 透析歴10年以上、手根管開放術の既住があるなどの保険適用条件があります。

11月第1週の献立表(11月1日~10月13日)

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    三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。

CL施設の様子

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 クリニック駐車場にて、現在パッションフルーツを育てています。 実がなってきたので、自然と落ちても良いように、 また鳥害対策の為ネットを取り付けました。 トレーラーハウス横のコキアもきれいに紅葉しました。

10月第4週の献立表(10月18日~10月30日)

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      三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。

10月第2週の献立表(10月4日~10月16日)

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      三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。

カルシウム

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 今回はカルシウム(Ca)についてのお話です。 Caというと思い浮かぶのは骨ですね。 Caは骨の形成に利用されますが、破骨細胞の働きで骨から血液中に 絶え間なく流出したり、血液中から骨形成に利用されたりしている流動的な存在です。    食事からのCaの吸収は活性型ビタミンDにより促進されます。 しかし腎機能低下に伴い、リンを排泄させるために 線維芽細胞増殖因子23(FGF23)が上昇し、 そのFGF23が腎臓でのビタミンD活性化を阻害するので、 腎不全の患者さんは腸管からのCa吸収量が低下します。   『慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常の診療ガイドライン』 では血清補正Ca値の管理目標は 8.4~10.0mg/dl とされています。    Caは乳製品や小魚などに多く含まれていますが、 通常の食事でCaの過剰摂取になることは一般にはありません。 透析患者さんの多くはCa含有リン吸着薬や活性型ビタミンD製剤の使用が 高Ca血症の原因となります。高Ca血症は血管石灰化を介して心血管疾患や 死亡リスクの増大につながります。    また低Ca血症の原因として、 二次性副甲状腺機能亢進症に対して投与されるCa作動薬があり、 PTHの低下から高度の血清Ca値の低下を認めることもあります。 しかし軽度で無症候性の低Ca血症は、経過観察してもよいと 考えられるようになってきています。    血清Ca値を評価する際は血清アルブミン(alb)値の影響を考慮することが重要です。 細胞外液中のCaの約50%はalbなどの蛋白質と結合しているため、 低alb血症の場合はイオン化Caが正常範囲でも血清Ca値は低い値になります。 このため次の補正式を用いることが必要になります。    血清補正Ca値(mg/dL)=血清Ca値(mg/dL)+{4-血清alb値(g/dL)}

10月第1週の献立表(9月27日~10月2日)

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    三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。