今回のテーマは動脈血酸素飽和度(SpO2)について SpO2を測定するパルスオキシメーターとは? 呼吸が苦しい時などに指につける機械を パルスオキシメーター と言います。 パルスオキシメーターは光を利用した非侵襲的(患者さんへの影響が少ない)な 動脈血酸素飽和度(SpO2) モニタです。低酸素血症、末梢循環低下、不整脈などの早期発見、 それに対する治療・処置による状態変化の確認に利用されます。 動脈血酸素飽和度(SpO2) と脈拍数を ・非侵襲的 ・リアルタイム ・連続的 にモニタリングする機器 何を測定しているの? 動脈血ヘモグロビン(Hb)のうち酸素と結合している ヘモグロビン(酸化Hb)の比率を皮膚を通して測定しています。(SpO2) どのように測定しているの?(測定原理) 還元Hbに強く吸収される赤色光(波長≒650nm)と 酸化Hbに吸収される赤外光(波長≒940nm)の2 波長の光を交互に末梢組織に当て、両者の吸光度の差を解析し、酸素飽和度を測定します。 測定で注意することは? 一般に SpO2 は96~99%の範囲にあり、 90% を切れば呼吸不全になっている可能性があります。 またSpO2が普段の値から 3~4%低下 したときには早めの受診が必要になります。 循環血液量不足、低血圧、低体温などでの測定は、精度が低下します。 また、マニキュアは赤外線を吸収するものが多く、受光部への太陽光、 照明(特に蛍光灯)の光侵入は測定誤差をもたらします。