透析食「外食、お弁当、お惣菜を利用時の注意点」

今回は透析患者さんが、外食や市販のお弁当やお惣菜を利用する際の注意点をまとめました。
上手に利用して、栄養バランスのとれた食事となるようにしましょう。 
【外食、お弁当、お惣菜の問題点】 
① 味付けが濃いめなので、食塩の過剰摂取につながり易い 
② 食事量が多めなので、食塩、リン、カリウムの摂取量が多くなり易い 

【外食の工夫】 
① 塩分・水分 
・自分で塩分量の調整ができる食事を選択する。
 定食は栄養バランスが優れているだけでなく、
調味料などを自分で調整しやすいのでおすすめです。 
 例) 天丼 → 天ぷら定食 
かつ丼 → ロースかつ定食 (天丼やかつ丼のタレを衣や
ご飯が吸ってしまい、塩分も水分も多く摂取してしまう) 
お寿司 → 刺身定食 (酢飯に入っている塩分を削減できる)
 うどん → ざるうどん、
焼きうどん かけそば → ざるそば (うどんやそばが汁を吸ってしまい、
塩分も水分も多く摂取してしまう) 

・醤油やソースは料理にかけずに、小皿に注ぎ少しつける。
 例えば豚カツは肉自体に下味が付いているので、
ソースを かけなくても食べられるものです。ソースをかけて食べる 
ものという固定観念を変えられると良いですね。 
フライや焼き魚などは醤油やソースの代わりに、
レモンやすだちをかけるのも良いです。 
どうしても醤油やソースをかけたい場合は、 
個包装の減塩醤油や減塩ソースを外出時に持ち歩いても良いでしょう。 
・漬物類は残す。 
・汁物は具材を食べるだけにして、汁は残す。

② カリウム 
・芋類の食べすぎに注意する。(ポテトサラダ、フライドポテトなど) 
・野菜ジュースや100%果汁のジュースは控える。
 ・肉や魚など蛋白質が多くなるとカリウムも上がるので摂取量に注意する。 
・生野菜や果物類の摂取量に注意する。 

 ③ リン
 ・服薬忘れに注意する。 
外食時は薬の持参を忘れてしまいがちです。 
リンの薬は例えば食後30分以内に服用しないと効果が薄れてしまうなど、
 服用方法が大切なことも多いので注意が必要です。   
・食べる量を調整する。 
残った分はお持ち帰りできるお店もあります。 
主菜となる肉、魚、卵、豆腐など、蛋白質が多いとリンの摂取量も多くなります。   
・レバー、骨、チーズ、牛乳など、リンの含有量が極端に多い食品をさける。   
・おかずの食べすぎ防止のためにも、野菜もとれるメニューを意識し、 
白いご飯をしっかり食べる。 
白米は塩分、カリウム、リンはほとんど含まず、 
エネルギー源となるため、透析患者さんの理想的な食品です。 

 ④ その他の工夫 
・外食で普段よりも食べる量が増える時は、
 前後の食事で食べる量を調整する。 
・調整が難しい場合は、できるだけ透析間隔が中2日空く時ではなく、
 中1日空く時に食べる。
 ・行きつけの店を作る。
 来店頻度が高ければ、可能な範囲で個別対応をしてくれる場合もあります。



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