水処理装置について

今回のテーマは水処理装置について

透析用水とは?

透析は大量の透析液を使用します。

一般的に4時間の透析で120L程度の透析液が消費されます。

透析液は高濃度の原液や粉末製剤と水道水井戸水を用いて希釈・溶解し作製します。

しかし水道水には消毒用の塩素や細菌、エンドトキシンなどの生物学的汚染物質のほか、

様々な物質が含まれています。

そのため透析療法に使用するためには水処理装置で清浄化する必要があります。


 ~水道水に含まれるもの(体への影響)

〇消毒用塩素…溶血

〇細菌・エンドトキシン…発熱や慢性炎症を引き起こす

〇微量元素(特にアルミニウム)…蓄積による障害



水処理装置の中はどうなっている?

では水処理装置の中ではどのような処置がされているのか見てみましょう。

  原水タンクからポンプで送液された原水は、一次フィルタ(プレフィルタ)で水中の懸濁物質や微粒子などの粗い物質が除去されます。

  軟水化装置で硬度成分であるCaイオン、MgイオンがNaイオンに変換されます。(高度成分がRO膜に析出すると処理能力が低下するため、RO膜で容易に除去できるNaイオンに変換します)

  軟水化された水は活性炭濾過装置に入り、原水中に含まれるRO膜の劣化につながる塩素が分解され、有機物が除去されます。

 活性炭濾過装置からは摩耗粉、破砕粉が遊出するため、後方には二次フィルタ(チェックフィルタ)が設置されます。

ここまでが前処理ユニットで、

水処理装置で最も重要なROの寿命を延ばすために設置されています。

  RO膜は高い分離能を有していて加圧することで原水中のほとんどを除去することが可能です。RO水となった水は透析用水として供給されます。

  エンドトキシンカットフィルタと呼ばれ、エンドトキシンや細菌を除去します。



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