重炭酸イオンとアシドーシス
重炭酸イオンとアシドーシスについて
健康な人は血液や体液の緩衝作用、呼吸、腎臓による調節によって、血液のpH(ペーハー)が弱アルカリ性に保たれています。しかし、腎機能が低下すると、酸の排泄障害が起こり、血中から重炭酸イオン(HCO3-)が失われ、血液のpHが7.35以下に低下します。このように血液が酸性に傾いた状態を『代謝性アシドーシス』といいます。
代謝性アシドーシスの症状は、嘔吐や吐気、疲労感などや、酸性に傾いた緩衝作用として骨の脱灰や筋肉の分解など、様々な組織障害や細胞機能が生じます。その結果、日常生活動作(ADL)の低下や生命予後が悪化します。
HCO3-が低値の場合は、透析不足や代謝性アシドーシスになる原因の精査が必要です。HCO3-が透析不足のみで低値になるわけではありませんが、十分な透析ができているかどうかを判断するうえで重要な値です。
透析患者さんは重炭酸(HCO3-)などのアルカリ化剤を含む透析液を使用した透析により、慢性代謝性アシドーシスを管理しています。日本では透析液のHCO3-濃度は25~35mEq/Lに設定されています。

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