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抗凝固薬

今回は抗凝固薬についてお話です。 『抗』凝固?凝固しない薬? そんなのどこで使うんだと思いますよね。 透析において、血液が回路やダイアライザーなどの 異物に触れると反応を起こし、何もしなければ回路の中で 血液が固まってしまい体外循環が出来ません。 そのため透析中は何らかの抗凝固法(血液を固まりにくくする方法)がとられています。 また透析患者さんは皮下出血、消化管出血、脳出血など 出血性病変がしばしばみられる為、 抗凝固法の選択が重要になります。 抗凝固法が過少だと凝固を起こしてしまい、 過大だと出血傾向を招いてしまうのです。 血液凝固について血小板は聞いた事があるかもしれませんが、 もう一つ血液の中に止血に関わる複数の物質(血液凝固因子)があります。 異物と血液が接触すると、 血液凝固因子と血小板が活性化され凝固が起こります。 抗凝固法ではこの血液凝固因子を抑制する薬(抗凝固薬)が使われます。 透析中は主にシリンジ(注射器)に抗凝固薬を入れ、 持続的に注入して血液を固まりにくくしています。 また抗凝固薬は場合に応じて色々な種類を使います。 抗凝固薬の種類と特徴 ◦ヘパリン   ・強力で安定した抗凝固作用を持ち、取り扱いが容易。   ・出血傾向の助長がある。 ◦低分子ヘパリン   ・血中の減少が緩やかな為単回投与が可能。   ・ヘパリンと比べて出血傾向の助長が弱い。 ◦メシル酸ナファモスタット(FUT)   ・手術前や出血病変を有する患者さんの抗凝固薬として有効。   ・血中の減少が早く、透析により約40%除去される。

クリニックのビワの木に鳥の巣

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クリニックの大きなビワの木に今年は小さな実がついている。 昨年は、まったく実がついてなかった。 毎年、同じとは限らないらしい そこには複雑な原因があるのかもしれないが 私には、よくわからない。 自然を相手にする仕事というのは、奥が深いなと改めて思う。 そんな事を思いながら、ふとビワの木を見上げていたら 3㎜程の高さの木の間に鳥の巣が出来ている 小枝や葉っぱを丁寧に絡み合わせ 器の形にきれいに作り上げてある。 よく見ると白いビニールひもで補強してある。 職員に尋ねましたが誰一人この巣を触った者はいない 鳥がどこからか拾ってきたらしい 最近はこのビニールひもに絡まって 死んでしまう雛も見受けられるそうで 巣の中がどうなっているのか気になる。 手を出し安全を確保した方がよいのか 巣を壊したり、ひなの進化の妨げになる 可能性もあるのか・・・ 結局、まわりには巣に届くはしごなどなく、 ただ、ただ元気に巣立つことを祈ることにした。

4月第5週の献立表(4月20日~4月30日)

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三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。

クリニックの春の訪れ③

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クリニックの川のほとりに ドウダンツツジが咲き始めました。 つぼ型の小花がかわいらしいですね。

透析液

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 透析では非常に沢山の透析液を使用しますが、 透析室に沢山の透析液を置く場所は有りません。 実際は透析液を沢山用いるのではなくて、 透析液原液という濃縮水、又は粉末型透析用剤を水で希釈して使用しています。 透析用剤は A液(電解質(NA、K、Ca、Mgなど))と B液(重炭酸(HCO₃⁻))に分けられ、 A液:B液:水=1:1.26:32.74に希釈して使用します。 ここで透析用剤に注目してみましょう。 透析用剤はNA、K、Ca、Mgなどの電解質が含まれるA液と、 重炭酸(バイカーボ)が含まれるB液に分けられており、 B液の重炭酸はアルカリ化剤と呼ばれます。       炭酸水素ナトリウム=重炭酸ナトリウム (NaHCO ₃ ) 健常な人は代謝によって体内で発生した酸(H⁺)は 腎で産生される重炭酸によって中性化されます。 腎機能が低下すると重炭酸の産生も低下し、 酸が体内に蓄積され体に悪影響を与えます(代謝性アシドーシス)。 そのためアルカリ化剤が必要になります。   重炭酸は代謝されることなく体内に取り入れられるので 血圧低下の発生もなく、心臓、肝臓に障害をもつ症例でも使用できます。 しかしCaやMgと反応し炭酸塩を形って沈殿してしまうという欠点があります。 そこで重炭酸以外をA液とし、 これを希釈してから重炭酸のB液を使用直前に混ぜて透析液を作っています。   【リキッドタイプ】 水に溶く必要はないですが運搬が大変です。         

クリニックの春の訪れ②

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クリニック入口、 桃の花の隣に負けじと華やかな色で 咲き乱れる沈丁花( ジンチョウゲ )は今とてもきれいです。 春の季語として使われるこの花は 2月~3月が見頃です。 ほのかに良い香りがします。

3月第4週の献立表(3月23日~4月4日)

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三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。

クリニックの春の訪れ

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桃の花は、色鮮やかでこの季節一番目立ちます。 三保の森クリニック入口に見られます。 あとわずかで花開きます。  

クリニックの裏庭には春の訪れ②

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三保の森クリニックでは1年を通して 沢山の草花を観察することができます。 2月初旬まで観られた蕗の薹(ふきのとう)は、 3月に入ると このように成長しました。 蕗はまだ細いけれど、しっかり大きくなっています。

3月第3週の献立表(3月9日~3月20日)

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三保の森クリニックで、患者様にご提供しているお食事をご紹介します。 いわゆる『透析食』は、水分・塩分・リン・カリウム等の制限が多い食事となります。 『我慢』が必要な食事は、やっぱりどこか寂しいもの。 当クリニックでは、患者様にとってお食事が楽しみであり続けられるよう、 母体病院である赤枝病院の栄養士が知恵を絞り、更に栄養課にて心を込めて作っています。