レストレスレッグ症候群(RLS)

今回のテーマはレストレスレッグ症候群(RLS)について

脚がムズムズするレストレスレッグ症候群(RLS)

レストレスレッグ症候群(restless legs syndrome:RLS)は、

脚に不快な感覚が出現し、脚をじっとしていられない状態となる疾患です。

症状は安静時に悪化し、歩くあるいはストレッチのような運動をすることによって改善します。

レストレスレッグ症候群は「むずむず脚症候群」や「下肢静止不能症候群」とも呼ばれます。

原因がわからない原発性と、関連性が明らかな疾患による二次性とに分けられます。


なぜ起こるの?  

原発性RLSの原因は不明で、ドパミン神経系の異常が想定されています。

二次性RLSを引き起こす疾患には鉄欠乏、カルニチン欠乏、慢性腎不全、

サルコイドーシスや慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患、うっ血性心不全、

うつ病などの精神疾患など、様々なものがあります。


RLS2改善の4つのこと

RLSを引き起こす疾患の治療

二次性RLSを引き起こす原疾患を優先に治療します。特に明らかな鉄欠乏を有する場合には鉄剤を投与します。

透析条件や使用薬剤の見直し

透析量が少ない場合には透析時間を延長したり、血流量を上げたりします。そして、血液透析(HD)から血液透析濾過(HDF)に変更し、できるだけ透析量を増やします。また、二次性RLSを引き起こしやすいカフェイン、睡眠薬、抗うつ薬、カルシウム拮抗薬、脂質異常症治療薬、非ステロイド性抗炎症薬などを見直します。

薬物療法

治療薬の第一選択はドパミン受容体刺激薬です。ドパミン受容体刺激薬が無効な場合や残存症状が強い場合には、クロナゼパムあるいは精神安定剤を使用します。

ライフスタイルの見直し

入眠時の症状が主体となるため、睡眠衛生の改善が必要です。適度な運動やカフェイン、アルコール、たばこを控えてもらうこと、入眠の2時間以上前に入浴することが求められます。




コメント