透析排水

今回のテーマは透析排水についてです

 

透析排水の処理は必要?

透析の排水には主に患者さんの体液成分と、洗浄・消毒に使用する薬剤が排出されます。そのため、透析室から排出された排水はそのまま下水道に流してしまうと、洗浄で使用された強アルカリ・強酸性の薬剤や熱水が、環境汚染や下水道管の破壊など重大な問題を起こす可能性があります

〇患者さんの体液成分

 1回の透析で患者さん一人あたり約90150Lの透析液が使用されます。使用された透析液の中には体内から除去された水分や老廃物、尿毒素などが含まれます。

〇洗浄・消毒に使用する薬剤

 主な薬剤は消毒に使用される次亜塩素酸ナトリウム(強アルカリ性)、炭酸カルシウムなどの析出物の除去に使用される酢酸(酸性)です。

 

透析排水を流すときの基準

 適切な透析排水の管理のため、日本透析医学会からは「2019年版透析排水基準」、日本臨床工学技士会からは「2019年版透析排水基準達成のための手順書」が出ています。また、各自治体の下水道局も、下水排除基準や排水処理の重要性について、各透析施設への周知と指導を継続して実施しています。

 具体的な透析排水の処理内容

・透析排水のpH5を超え9未満となるように中和処理を行う

・透析排水の温度は45℃未満になるように調節する

・透析施設では排水処理設備を備える必要がある

透析排水中和装置とは

 透析室から排出された透析排水は透析排水中和装置と呼ばれる大きなタンクに集められます。タンクにはpHセンサーが搭載されていて、排水のpHをリアルタイムで監視します。pHが強アルカリ性や強酸性に傾いている場合は、酸性やアルカリ性の薬剤を自動注入して中性域に調節され、下水道に排出されます。

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